【リポート】2015年 講演会『落語と認知症』

2015年11月8日、読売新聞大阪本社地階の「ギャラリーよみうり」で、大阪よみうり文化センター主催の有料の1日講座で、お笑い福祉士全国の会が共催した講演会「落語と認知症〜笑いで予防できるの!?」を開催しました。

講師に、医療法人啓友会理事長 中嶋啓子氏(写真左)、特養老人ホームKOBE須磨きらくえん看護部長 田中智子氏(写真中)をお迎えして、笑福亭學光とともにトークを繰り広げました。

読売新聞大阪本社。小雨のぱらつく天気でしたが、まずはみんなで会場作りです。

いよいよスタートです。まずは、笑福亭學光師匠の創作落語「成年後見人は高齢をめざす」で、会場は笑いの渦に包まれました。(なお、写真撮影に関しましては、お客様へ公式サイトへの掲載をお伝えした上でおこないました)

中嶋氏からは、医師の立場から、認知症とはどんなものか?認知症を取り巻く現状などをお話しいただきました。また、田中氏からは、職場である施設やその施設の理念の紹介と、入居者とのつきあい方をご紹介いただきました。

そして、中嶋氏・田中氏・學光師匠の3氏による鼎談では、認知症に対する周辺の理解や認識、施設に入居するための費用や施設の運営について、意見が交わされました。

この講演会では、笑いとともに楽しく暮らすと認知症は遅らせられるということ、介護をする立場の方も日々の苦労を笑いに変えることも大切という言葉が印象的でした。

たいへん有意義な時間でした。ありがとうございました。

【リポート】2014年 シンポジウム『笑いと福祉』

 

2014年5月25日

昼には夏日になった、いいお天気の日曜日、

大阪市北区の中崎町ホール。

いよいよ、シンポジウムが始まろうとしていました。

 

準備、準備。。。

さぁ、始まります。。。

 

では、いよいよ始まりです。

 

學光師匠のあいさつに続いて、

シンポジウムの前に、お笑い福祉士のみなさんの、

日頃の活動がどんなものかをごらんいただきましょう。

まずは、大いに楽しんでくださいね。

お笑い福祉士の芸をたっぷりと。。。

まずは、笑っ亭笑昌。

水戸黄門のよもやま話。奥が深い。

水戸黄門のこと、為になるわぁー。


つづいて、小庭亭ぶぶ。

タイトルをつけるとすると、

『手遊び』なのですが。。。

見事なまでの、この一体感。

まるで、コンサート会場のよう!


千里亭だし吉の腹話術。

その技と愛らしさに、

登場すぐに、カメラが向けられます。

小吉くんは、やっぱりかわいいですね。

どこに行っても大人気!!


徳島から、宝家千壽。

名作の紙芝居『花咲かじいさん』

その演技力には、定評があります。。。


白髪亭眠眠の手品。

軽妙なおしゃべりとともに。。。

そして、そのレベルの高さが凄いんです。

今後、この手品をご覧いただく方のために、

あえて、どんなことをしているかは

わからない写真で紹介しておきます。


ここからシンポジウムに入ります。

パネラーのみなさま。(敬称略)

 

早川 泰史(はやかわ・やすふみ) 

前堺市健康福祉局長

現子ども青少年局子ども青少年育成部子ども家庭課総括参事役(調整担当)

 

堺市役所において、福祉分野を中心に従事、生活援護管理課長、ふれあい人権センター館長、福祉推進部長、健康福祉局長として35年8か月務め、本年3月退職。

私生活では、ボーイスカウトを50年以上、地域では校区福祉協議会副会長兼事務局長としてボランティアに従事。

 

池田 登美子(いけだ・とみこ) 

華頂短期大学人間健康福祉学科 非常勤講師

 

介護支援専門員として、特別養護老人ホーム長楽園や市原寮居宅介護支援事業所、市原地域包括支援センターで勤務。

 

2003年から、華頂短期大学で非常勤講師も務める。

 

合田 享史(ごうだ・たかし) 

まっすぐプランニング代表・ライター

 

精神と身体の障害をもつ妻との結婚生活7年。ライターとして、障害のある人もない人も「ともに学び、ともに生きる」社会の

実現をめざし、取材・発信を続けている。

笑福亭學光著『めざせ!お笑い福祉士』の構成を担当。

 

 

 

佐分 佳代子(さぶり・かよこ) 

NPO法人 生活ネットワーク虹、介護福祉士

 

大阪府出身。2002NPO法人生活ネットワーク虹に入会し、

ヘルパーとして活動。その後、介護福祉士、ケアマネージャーの資格を取得。2009年、生活ネットワークデイサービス虹 管理者となる。

笑顔で楽しく過ごして頂けるよう心掛けて活動している。

 

安岡寺家 康楽(あんこうじや・こうらく) 

お笑い福祉士全国の会 代表

 

 

笑福亭 學光(しょうふくてい・がっこ) 

お笑い福祉士全国の会顧問、落語家

 

 

早川泰史
早川泰史

堺市でおよそ30年、福祉の仕事をしてきた。

一方、ボーイスカウトにはかれこれ、登録50年になる。そのボーイスカウト章に笑顔という部分がある。笑っている口を表すリボンがあって、笑顔で人の役に立てとずっと指導者に言われてきた。また、笑顔でないとケガをしてしまう。常に考える余裕を持っていたい。

 

日産自動車のテストドライバーで、加藤博義さんという方がいる。こんな言葉をおっしゃっている。『極限でこそ笑って見せる。極限でこそ余裕を持て。修羅場に笑えなければプロでない。うそをつく必要はない。できることはできると言えばいい。しかし、できないとそうやすやすと言ってはならない。』と。

こんなことから『笑顔が作る心の余裕』という陶板を焼き、職場の部屋の入口に飾っていた。

 

実は、堺市内に、関西大学堺校ができ、その人間健康学部にユーモア科学測定室というのがあり、この1月から、医療介護を受けていない概ね60歳以上の方を対象にした、笑いと元気の実験室を開催した。堺ここから元気プロジェクトということで、笑いだけであいさつをする笑いヨガなどもおこなわれた。

                                      

池田登美子
池田登美子

専業主婦をしていたころに、地域で老人福祉の勉強会があって、その後、ヘルパーを募集をしていたので登録した。当時の名称は「家庭奉仕員」そのヘルパーが実習に行ったところが、特養(特別養護老人ホーム)。そして、特養の寮母になった。

その頃の介護は、介護をさせていただくというより、介護をするという感じ。老人福祉法ができて、養老院から特養になったころのことなので、今思えば、たいへん申し訳ない介護のやり方だった。その後は介護福祉士法ができるなどして、介護技術そのものもかなり変わってきた。今は、特養を定年になって、ケアマネを取り、その後、華頂短期大学にお世話になっている。

地域では、民生委員をしている。

 

ちなみに、今の仕事は、高齢者と若い方の間の通訳と思っている。

                

合田亨史
合田亨史

私の妻は、精神と身体に障がいがある。

みなさん、もし知り合いが精神的に障がいがある場合、どうなさるか。例えば精神科にかかるとか、薬を飲めばいいのではないかなど、いろいろ考えられるとは思うが、私の経験からいくと、他にも方法があるのではないかと思う。

それは、身近にいる人の当たり前のかかわりが大事なのではないかと考える。

 

彼女は私と一緒にいることで、治ったとかいうことではないが、私が関わることで、彼女の心がほぐせるようになったのいうのが大きい。

人の心は、まるで糸がもつれるようになることがあると思っているが、精神に障がいのある人は、この糸がもつれやすいのだと思う。そして、一度もつれてしまうとなかなかほどけない。だから、大事なのは心の糸をほぐすこと。ほぐすことができれば、例え、精神に障がいがあっても地域で普通に生きていける。

                  

薬は、もつれた糸に接着剤をかけるようなもの。それ以上もつれはしないが、ほぐすこともできない。人の心の糸をほぐすことができるのは、人の心だけである。そのほぐしに必要なのは笑い。だから、日常生活において、ダジャレを取り入れるなど、笑いが生まれるようなことを心がけている。

                                 

佐分佳代子
佐分佳代子

介護保険がスタートした翌年からなので、介護の仕事を12年している。デイサービスの管理者の仕事をしてからは、4年になる。

勤務しているデイサービスは、吹田市の関西大学の近くの閑静な住宅街の中にある。定員も13名で小規模。利用者とスタッフが近い距離にあるのが特徴。

 

ある日、そんなデイサービスに大きな荷物を持った3人組がやってきて、デイサービスはどこですかと尋ねた。職員が当然、ここですと答えると、その3人は、舞台はどこですかと言いながら中に入ってきた。突然のことだったので、何のことかわからなかったが、どうやら違うデイサービスと間違って来たらしかった。それが縁で、お笑い福祉士の方々とは、以来3年ほどのつきあいになる。

 

認知症の症状は、十人十色。でも、腹話術の人形を見て、まるでわが子を可愛がるようにおだやかな表情を見せる人。手品のタネを何とか解明しようと一生懸命になる人といろいろ。

               

笑いというのは、すばらしいということを日々実感している。普段は日常会話程度のことしかなくて、だんだん笑いが少なくなってきているという利用者の方もいる。笑いは大切で、笑うと心拍数が上がる。笑うと血圧が上がる。呼吸が活発になって、カロリーも消費する。大笑いすると腹筋と横隔膜を体操させていることになる。笑って酸素が体の中に取り込まれると血のめぐりがよくなる。新陳代謝がよくなる。おなかが空く。しっかり食べれるとお通じがよくなる。昼間によく笑うとそこそこ疲れて、ストレスが発散される。活性化して免疫力もアップする。究極の心と体のエクササイズ。だから、笑顔でお帰りいただける。厳しい環境で働く職員にとっては、とてもやりがいがある。

                               

安岡寺家康楽
安岡寺家康楽

会社を定年になり、その後をどうしようかと考えていた。しかも、視力に障がいがあり、3m離れると人の顔が見えない。

落語をやろうかと考え、師匠のところは落語を教えてくれるだろうと思って、お笑い福祉士になり、落語を続けている。

                              

お笑い福祉士養成講座に来られる方は、ボランティアをやりたいとか、施設を訪問したいとか、そういう方ばかりではない。

例えば、大きな病気をした。なかなか明るい未来を見通せない。そんな中で、笑いで光を見つけられないものだろうかと講座を受講される方もいる。そして、師匠の人となりに触れることで、笑いのコツを得たりするなどして、笑いの幅を広げていき、それを他の方々に返していきたいということで、お笑い福祉士として活動していく。

私は、お笑い福祉士は、笑いを求め、笑いを学び、笑いを活かしていく集まりと考えている。                             

次に、お笑い福祉士の立場から、お笑い福祉士の活動がどのような効果をもたらしているか。笑いは難しく、一方通行ではない。だから、日々努力している。その上、普段の生活の中でも、心を豊かにしている。そして、このような活動をすることで、自分も成長していこうとしている。

                             

笑福亭學光
笑福亭學光

お笑い福祉士の養成講座は、最初は徳島から始まった。コツコツと活動を続けている。香川は人数は少なくて、自分から動くという方が多くないのだが、順調に動いていっている。大阪は、動くとなれば、康楽さんがみんなに声をかけて、いち早く動き出したが、みんなが教室に来ることがなく、勝手に積極的に動いている。

                        

講座に来られる方は、いろんな思いで来られ、様々なことを教えられた。

きょうは、民生委員の方が疲れているという話があったし、先日は成年後見人についての落語を作ってくれないかと言われたこともあった。成年後見人が何であるかさえ知らなかった。

 

さて、今後の福祉について、例えば、介護保険とか、行政の立場からはどうなんでしょう。

                          

早川泰史
早川泰史

 今の福祉の法律は、すべて性善説から始まる。悪いことをしないというのが前提。でも最近は違う。不況のせいもあるかもしれない。悪意を持った人がいると、福祉は絶対成り立たない。福祉は普通に信じてもらえばいいのだが、相手を見極めるということをどこかに持っておくことが必要かもしれない。行政の福祉に携わる者は、お金とか法律だけで仕事をしてはだめだと思う。どこかにボランティアというような志を持った方が携わっていただきたいと思う。        

                                     

笑福亭學光
笑福亭學光

例えば、前に行った施設が、理事長は立派な車に乗っているし、施設によってはそんなに儲かるものなんですか。

 
池田登美子
池田登美子

有料ならば、民間の方が入っている。特養は行政が入っているのでそんなに儲かるとは思えない。とにかく、働いている人たちは、ボランティアの心を持って、人に喜んでもらいたいと思っている人が多い。

 

認知症というのは、こわがることはないが、絶対にならない病気でもない。でも、なった人によると、とても不安になるとのこと。認知症の症状が出たら、いろんな種類があるので、早く病院に行くこと。いい医師との出会いが大切。治らなくても遅らせることはできると聞いている。

                          

何もかもがわからなくわるわけではない。その行動にはきちんと理由があることもある。何度も同じことを言う場合でも、まるで初めて聞いたかのように対応することも大切。先程聞いたからと対応してしまうと、もう何も話さなくなって、どんどん進行してしまう。また、地域の見守りも大切。

                          

早川泰史
早川泰史

 認知症にならないためには、刺激が必要。欲がある間は、認知症にはならない。太陽の光を浴びることも大切。いろんなことに興味を持つことも大切。

                 

                                   

合田亨史
合田亨史

ケアをしている立場の人にも笑いは大切。実は、自分がしんどいとは思っていなかったのだが、去年のお笑い福祉士全国の会の交流会がたいへん面白くて、こんなに笑ったのは久方ぶりと感じた。知らない間に心が疲れていて、笑いに飢えていたのだなと。

                 

どうも、「3つのない」にはまっている。まずは余裕がない。時間が作れない。そして、お金がない。働ける時間が短いうえにお金がかかる。最後に、申し訳ない。本人を置いて、こちらがどこかへ行くのは申し訳なく思ってしまう。

                       

だから、お笑い福祉士の方への希望としては、家からふらりと出掛けられる距離で、あまりお金がかからなくて、ケアを受けている人といっしょに笑える場があったらいいなと思う。

                            

笑福亭學光
笑福亭學光

お笑い福祉士の方たちがやっている陽だまり寄席というのもあるし、徳島では、寝たきりの方のお宅で笑いを届けたりもしている。

佐分佳代子
佐分佳代子

認知症になっておられる方も、介護をされている方も、その人らしく生活されたらなと思う。なかなか笑えることはないけれど、自分からどんどん笑うようにしてみるのもよい。

笑福亭學光
笑福亭學光

きょうのシンポジウムで、何かひとつでも、これからの生き方のヒントになればいいなと思う。ありがとうございました。

                         

                         

以上、お笑い福祉士全国の会が初めて主催したシンポジウムでした。

 

なお、今回、出席予定でした市川禮子様は、

体調不良のため、欠席とさせていただきました。

 

さて、お客様からは、お褒めの言葉とあわせて、貴重なご意見もいただきました。

また、次回の開催がありましたら、その時はどうぞよろしくお願いいたします。

 

ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。

 

【リポート】2014年『地方の時代』映像祭フォーラム

2014年6月11日、

『地方の時代』映像祭フォーラムに参加してきました。

これは、吹田市、関西大学、NHK、日本民間放送連盟、

日本ケーブルテレビ連盟が主催する、

「地方の時代」映像祭2014 において、

その映像作品の上映とトークの会であるフォーラムに、

お笑い福祉士が呼んでいただいたものです。

 

上映作品は、2012年12月に、NHK総合テレビの

「にっぽん紀行」として放送された、

『笑って、生きる』(NHK高松放送局制作)。

茨木市の「陽だまり寄席」などを舞台にした、

お笑い福祉士の活動などが紹介されたものです。

 

                   

会場の吹田市文化会館小ホール「メイシアター」

 

                 

ホール前には、こんな感じで、

お笑い福祉士の紹介コーナーもありました。

まずは、にっぽん紀行「笑って生きる」の上映。

上映後、壇上で、

NHKの廣瀬ディレクター(左から2人目)、

長山カメラマン(左から3人目)と、、

お笑い福祉士の夜勤亭ぐうぐう(左から1人目)、

ひろし(左から4人目)が、

制作時のエピソードなどについて話しました。

そして、後半は、お笑い福祉士の活動を紹介するべく、

それぞれの出し物を披露していきます。

 

フリーアナの加藤有希子さんと、はばたき亭くじゃくが進行。

笑亭紅、都亭小町に続き、

白髪亭眠眠、千里亭だし吉、安岡寺家康楽が披露。

                  

そして、笑福亭學光師匠の落語で、

客席を魅了して、フォーラムは終了です。

                  

いろいろな形で取り上げていただき、

また、お笑い福祉士としての活動を紹介することができ、

ありがとうございました。

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